外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ ~FX、外貨預金、外貨投資信託 崩壊 円キャリー・トレード

外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ ~FX、外貨預金、外貨投資信託 崩壊 円キャリー・トレード

 外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ ~FX、外貨預金、外貨投資信託 崩壊 円キャリー・トレード
 出版社:技術評論社
 発売日:2007-09-21
 レビュー評価の平均:(4.0)

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レビュー評価:(5)
外貨崩落というショッキングな題名がついていますが、相場はこうなる、という
いわゆる「当て物」ではない気がします。
繰り返し書かれているのは、穏やかな心地よい日々が続いていた「相場の海」を、
ある日突然数年に一度という大暴風雨が襲い、嵐が過ぎ去った後には死屍累々、と
いうことが起きる可能性がありますよ、そしてそれがいつ来るかはわからないけど、
必ずきますよ、ということ。事が起きれば、直ちに「損切り」を敢行しなければ
ならない、それを怠る参加者は相場からの退場を余儀なくされる、ということ。
なぜ、そうなるのかは、著者の為替ディーラーとしての経験から、FX相場のメカ
ニズム、相場参加者の動き、心理を知り尽くして書かれており、論理に破綻がなく
読み易い。
最近では8月17日の暴落を経験した方なら、「なぜもっと早くいってくれない」
と思うかもしれません。
この本にも書かれているファンドの動きが、FX、株式、商品、ボンドという
あらゆる相場に顔を出し、お互いに連関した動きを示しています。それゆえに
FXだけでなく投資をこころがけるものにとって、得るところの多い本だと思います。






レビュー評価:(5)
同じ筆者が書いた「FXで稼ぐ人はなぜ1勝9敗でも勝つのか」が自分のFX投資のプラスになったので、この本も買ってみた。
一番の特徴は、なぜ外貨が急落するリスクがあるのかを丁寧に説明していることだろう。
円と外貨の金利のグラフを元に理論的な説明がされている。

実際、今年の夏と秋には大きく円が買われて、ドルを始めとする外貨が急落している。
刺激の強いタイトルが付けられているが、現実の外為市場と照らし合わせても筆者の言っていることは的を射ており、
外為市場の未来を予想するときの材料になる。

円安の流れのときに外貨を買っていれば簡単に儲かるが、外貨が一度下げ始めると、
その儲けを遥かに上回る額の損失を出してしまうことは、FX投資家の多くが経験していることだろう。
利益を出して浮かれているときにこの本を読むと、投資の怖さみたいなものが思い出されて、
慎重な投資判断を思い起こさせてくれる。


レビュー評価:(5)
「FXはゼロサムゲーム。相場(=相手)に畏怖の念を持つことが大事だ。」
前著に続き、著者の松田さんはそう説かれています。
なぜならば、そのような姿勢が謙虚な気持ちを育んでくれるからです。

しかしながら、その一方でこうも説かれています。
「他人のことは知らないが、自分だけは勝てるはずだ。」
なぜならば、そうでないと相場を張る(=ポジションを取る)ことができないからです。
この相矛盾する思いを統合できて初めて相場で生き残ることができる、こうおっしゃっています。

本当にそうだと思いませんか?

その他、相場を張るときのテクニックや最近の為替市場で起きていること(たとえば、'07 7月まではユーロ/ドルはユーロ高ドル安なのに、ドル/円はドル高円安になっているのはなぜかなど)また今後の為替市場に起こりえる事についても解説を加えられています。

FXでの中・長期投資をお考えの方には最適な本だと思います。
また、著者はブログの運営もされていますので、この本を買おうか躊躇されている方はまずはブログから読まれてみるのもひとつかと思います。


レビュー評価:(4)
この本は、FXの中長期を見渡す ”戦略本 ”ではないかと思いました。

通貨間の金利差,インフレ率,高金利通貨の矛盾(高金利=通貨価値下落)が組み合わさって、
円キャリー・トレードが行われ、いずれはその通貨価値は下落すると説明されています。

外貨崩落の身近な例として、2007年 2月の「上海株ショック」,1997年の「アジア通貨危機」
から1998年の「ロシア危機」,「LTCM破綻」時の円高が丁寧に説明されていて、1日で10円
大暴落する様子、次の日も 10円下げ、3日目には 10円下げて 10円上げる大相場の場面があり
ます。

私自身も10年以上前の急激な円高(1ドル=80円)のとき知人に外貨定期を勧めていた記憶が
あります。(当時はFXの存在すら知らなかった)この時買ってれば・・・

最後の章では、「売り相場で利益を上げるテクニック」が紹介されていて,誰もが売らなければ
ならないチャート・ポイントという気になるキーワードがでてきます。

8月の円高で「売りのチャート・ポイント」は、どこだったのか改めて調べると、松田さんの
ブログでは「119.50」で 10日間持合が続き、200日移動平均線あたりが勝負の分かれ目だった
ことが解ります。

今後のドル円は、本の帯にあるとおり『ドルはさらに下落する!』方向に進みそうな感じです。

残念なのは、7月末に発売されていれば、タイムリーだったのではと・・・後の祭りですが。



レビュー評価:(4)
この本は、実際にじっくり読んでみて、「円高」をターゲットに
戦略を展開する手法が、理論立てて書かれている印象を受けました。

「サブプライム問題」による急速な円高に併せて登場しているので、
付け焼刃的な理論ではないかと思い読みましたが、完全な勘違いで
した。きちんと裏付けされた論理があり、読み応えが十分あると思います。

「円高」に対する攻め方は、よく分からないところがあると思います。
ただよく理解していないと、「円高」を読めず大損する結果になると思います。
それはほとんど経験のない私だけかと思ったのですが、色々なサイトを見て、
経験を積んだ人も同じ傾向がありました。その意味で、この本はバイブル的な
要素があり、「円高」に対する攻め方がより理解できるのではないかと思います。

ただ本での語り口は、まるで講演会に参加しているかのような印象を受けます。
鳥居万友美さんの本も似た印象を受けましたので、一般的にそういう本がFXに
多いかもしれません。しかし経営学同様、きちんと論理立てて学習することも
FXで重要だと思います。実際の取引の中で、より活用できるからです。
私はその対策の一環として、「実践FXトレーディング」を併用することに
しました。活用の仕方は人それぞれだと思います。




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